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網膜・硝子体手術のご案内

◆網膜・硝子体手術

眼球のなかには硝子体という透明なゼリー状の組織があります。この組織が炎症を起こしたり、出血することで、様々な疾患を引き起こします。みなさんがよく耳にする「網膜剥離」も、この組織が網膜を牽引して起こる病気なのです。

主な手術方法は、”眼の中の出血や濁りを硝子体と共に取り除く”ことや、”網膜にできた増殖膜や網膜裂孔を治し網膜の機能を回復させたりする”という手術で、硝子体手術といいます。

現在では手術機械の発達や手術技術の進歩により手術可能となる疾患も増え比較的安全に手術ができるようになりました。当院でも頻繁に行われている手術です。


白内障の手術

◆対象となる疾患は?

対象となる疾患は主に
・硝子体出血
・網膜前膜
・黄斑円孔
・網膜剥離
・糖尿病網膜症
・強い硝子体混濁
などがあります。

◆信頼できる高性能な機械

当院では最新機器であるDORC社のevaによる25G&27G小切開硝子体手術を行っております。

秒速8000回転の硝子体カッターに、高性能なTDC(Twin Duty-cycle Cutter)システムを搭載し、16000回転相当の世界最速の能力を備えた信頼のできる機械です。
加えて顕微鏡に広角観察システムを備え、素早く安全に手術が行える体制を整えております。

白内障の手術

◆手術の流れ

1.穴をあける
まず白目の部分に手術機器を挿入する小さな穴を3ヶ所あけます。1つ目は術中に眼球の形態を保つための灌流液を入れるため、2つ目は眼内を照らす照明を入れるため、3つ目は硝子体を切除するカッターと呼ばれる器具やレーザーを入れるための入り口です。

2.硝子体を切除・処置をする
硝子体を切除します。切除した分量だけ眼内に灌流液が入り置き換わっていきます。
その後は疾患により、網膜上に張った膜をピンセットのような器具でめくったり、増殖膜と呼ばれる分厚い膜をハサミで切り取ったり、網膜にレーザーを照射したりと必要に応じて処置を行います。

3.終了
網膜剥離や黄斑円孔などの疾患は、灌流液をガスに入れ換えて手術を終えます。

 
【注意事項】
  • ガスを注入した患者様は術後数日間うつむき姿勢をとって頂きます。
  • 白内障に罹っている患者様は白内障手術も同時に行います。
  • 手術時間は疾患により、軽症なら30分ほど、重症の場合は2時間以上かかります。 
  • 黄斑疾患に対する手術につきましては視力の回復に6ヶ月以上かかることがあります。

以上のように疾患によって手術時間や術後の視力回復期間がかなり異なります。手術前に主治医から詳しく説明させて頂きますのでご安心下さい。

その他

・手術後1週間は保護用眼鏡を装用していただきます。
・手術後に黒い輪のようなものが見えることがありますが自然に消失します。
・水の中を覗いているように揺れ動く感じに見えたり、細かい点が見えたりします。これらは眼内に空気やガスが入っているためで、次第に少なくなり、最後には泡になって消えます。
・手術後充血やゴロゴロした感じが残ることがありますが、時間とともに改善していきます。
・手術後の視力は、術後安定するまで6~12ヶ月かかります。
・病気が治っても、物が小さく見えたり、歪んで見えたり、少し暗く見える場合があります。
・症状によって、うつ伏せ・座位・ベッド拳上・横向きなどが必要になりますが、術後の体位も治療のひとつです。術後の体位は症状により異なるため、術後は医師の指示に従ってください。

◆合併症について

網膜剥離

手術後に様々な原因で網膜剥離を起こす場合があります。そのような場合は、再び硝子体手術をおこない、網膜剥離を治療する必要があります。

手術後の硝子体出血

様々な原因で眼内に出血が起こる場合があります。出血が少量であれば自然になくなるのを待ちますが、大量の場合は再び硝子体手術をおこない眼内の出血を除去する必要があります。

黄斑前膜

重症の網膜剥離の術後など重篤な疾患の術後に網膜の中心部、すなわち黄斑に術後、増殖性の膜が生じて視力低下を起こす病気です。手術により増殖性の膜の除去が必要となることがあります。

増殖性硝子体網膜症

手術後に、取りきれなかった硝子体が炎症反応などにより、強い増殖性の変化を起こして網膜を引っ張り、網膜剥離を起こす病気です。

眼内炎

手術中もしくは手術後に細菌が眼内に入り、手術後に強い炎症を起こす可能性があります。その場合も、硝子体手術をおこない、眼内を抗生物質で洗浄する必要があります。

 

 

 

 

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